「在来種、自家採種のタネを自然農で守りぬくために」都築明美

都築明美(日本宇迦魂種苗㈱代表)/学術発表: 「在来種、自家採種のタネを自然農で守りぬくために」

日本宇迦魂種苗の都築明美代表より、日本の種の現状と未来についてお話しいただきました。

日本宇迦魂種苗は、日本豊受自然農が実践している「農薬・化学肥料を一切使わずに栽培・採種された遺伝子組み換えでない自家採種可能」な種や、苗などの供給を目的とした種苗会社です。

種には、固定種、在来種、F1種と呼ばれるものがあり、日本豊受自然農が行っているのは、固定種・在来種です。しかし、世間一般に出回っているのは、F1種が殆ど。

F1種は、見た目がよくて、甘くて、食べやすい作物。ただし二世代目にはバラバラの性質や見た目の作物ができてしまう。その為、農家はF1の作物から種を採取するのではなく、毎年新しいF1種を種苗会社から買い続ける事になります。
また、意図しない受粉を避けるため、完全な安全性を証明されていない雄性不稔株をつくりF1の種子を大量生産しています。こういった種は残念ながら、栄養素も固定種・在来種と比較して、少なくなっている場合が多いのです。

さらに、2020年4月より、安全性に懸念のあるゲノム編集のミニトマト苗が配布され、契約栽培も始まりました。遺伝子を組み替えた種、ましてや遺伝子編集されたものが出回る事で、生態系への影響が懸念されています。
宇迦魂種苗株式会社は在来種の自然な遺伝子を守る事が大切だと考え、今年9月1日ステラミニトマトの種販売を開始しました。

今の時代、持続させる農業が求められています。日本豊受自然農が行っているような、種取りから始まり、農薬や化学肥料は一切使用しない農業です。

しかし、日本豊受自然農や宇迦魂種苗だけが頑張ってもうまくいきません。消費者の力こそが世の中を動かします。
毎日の食卓に豊受の野菜、加工品を使い、消費者の皆様が『私はこういうものを求めているんだ』とアピールすることで、他の農家、企業が、それに続いていきます。

日本豊受自然農が始めたレシピサイトに、豊受野菜や加工品を使ったレシピをぜひ投稿してください。
豊受きっちん(https://kitchen.toyouke.com/)

種の重要性が伝わり、種を守るためにすぐに実践しようと思えるお話でした。

発表者

都築 明美(R1)のアバター 都築 明美(R1) 日本宇迦魂種苗㈱ 代表/日本ホメオパシーセンター東京総本部/CHhom講師/JPHMA認定ホメオパス

2008年、RAH英国校フルタイムコース(1期生)卒業。以来、日本ホメオパシーセンター英国本部にてホメオパスとして活動の場を頂く機会に恵まれました。2019年5月、英国本部の閉鎖に伴い、東京総本部に移籍させて頂きました。

資格:JPHMA認定ホメオパス
所属:日本ホメオパシーセンター東京総本部/CHhom講師
講演会情報:CHhomにて定期的に講演会を開催しています。スケジュールは「CHhomオンライン講演会 配信スケジュール」ページをご確認ください。

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