豊受自然農リレー発表 | 第25回
日本豊受自然農は、農薬と化学肥料をまったく使わない土づくり、自然種の活用と継承活動への取り組み、信仰心とともにある江戸時代以前の農業を実践し、利他と慈悲の心をもって作物を育てる『霊性農業』=“感謝の農業”に取り組んでいます。
日本豊受自然農の基本は、穀類・野菜・果実、ハーブなどの生産です。
由井代表等が20年かけて約600種類の土壌菌を集め培養した「豊受御古菌」を使っての土壌改良・作物活性化・堆肥作り(米ぬか・くぬぎなどの落ち葉・竹の粉末・雑草などを発酵させた独自の堆肥作り)や、ハーブ薬草酒「マザーチンクチャー」、欧州発祥の自然療法ホメオパシーで用いられる「レメディー」・「ティッシュソルト(必須微量元素のレメディー)」の技術なども応用し、土壌と作物の生命力を最大限に引き出す「豊受式自然農法」を実践しています。
今大会では、「豊受式自然農法」から得た気づきや体験について豊受農民が発表します。
大会レポート
米作りを担当の川原さん。伊豆の国市の豊受の田んぼは黄金色になり収穫作業の真っ只中。今年は暑さが続いた事もあり収穫も平年よりも3日ぐらい早まった。また台風による被害もなく、無事に収穫を迎えられてとてもうれしい気持ちです。種まきから収穫までの5ヶ月間、種を大切にし、苗作り、徹底した除草や田越し、御古菌を使った葉面散布や土作りを行い、その結果今年も豊作なりました。田んぼを観察していると、他の米とは違う形の稲があった。調べると、先祖帰りした雌のようでとてもびっくりしました。この種をとって、また少しずつその貴重な稲を増やしていきたいとのこと。その貴重な写真も共有いただきました。今年の新米もとても楽しみになる発表でした。
もち米の栽培を担当されている吉岡さん。今年豊受式霊性農業を実践した中で、1番成長できた事は圃場に味方になってもらうという感覚がわかってきたこと。とらこ先生から教わった「労を惜しまない事」の重要性を身を持って感じた。労を惜しまなければ、すぐには結果が出なくても、いずれ天が味方してくださると言うことを信じられるようになったとのこと。同様に「信仰心を持つこと」が重要という教えに納得できる出来事があった。担当させていただいてる圃場では毎年お盆の数日後から猪が出没するようになり被害を食い止めるために必死に対策をしていた。また一生懸命にお世話した稲を倒され、憎いと思った時もあったが、今年は信仰心を優先し、猪の命に敬意を持ち感謝すると、それ以来猪が出没することがほとんどなくなり、猪による被害は昨年よりも少なかった。これらの出来事を通じ、農業だけではなく、人が生きていく上で「信仰心を持つ事」と、「労を惜しまない事」の重要性を身をもって感じたとのこと。とても貴重な体験を共有いただきました。
大豆栽培の担当の小林さん。秋に入り山では猪、鹿、小動物やスズメバチなど、活動が活発になってきています。山間地では様々な獣害対策しながらの草刈り除草作業が大方の仕事ですが、できる対策し作物、商品お届けできますよう精進していきたい。田中山では7月10日ごろに種を撒き、現在枝豆の状態、これから1ヵ月かけて葉が黄色くなり、枯れて乾燥し大豆になっていきます。現在、大規模に向け地域の耕作放棄地など入手、開墾などがあり、少しずつでも楽で効率的な方法を模索していければと思います。由井先生の教えから、農民は意識するしないにかかわらず、自然界の光や風、空気、五元素その他目に見えない次元のあらゆる影響因果の力、エネルギーを使わせていただき生かしていただいてることと思います。感謝や良い精神状態を保ち、良い種、品種、御古菌などの恩恵をいただきながら、栽培に携わっていきたい。今後もインナーチャイルドを癒し自然界に沿って適地適作の栽培お手伝いをさせていただければと思います。
静岡県函南町細沢で麦、大豆をされている朝川さん。数年前に土砂崩れが起き、復旧した今も影響が残り石拾いを行っている。また、トラクターで耕耘中、長さ90センチ以上の岩石によりロータリーの歯が折れることもあった。開墾したところは土があまり良くないこともあり、発芽がうまくいかないこともあります。斜面のため堆肥や栄養が流れやすいので種まきの前にの土に御古菌をたっぷりと散布しました。また、獣害対策のため、フェンスで囲っているが、雑草が伸びすぎてフェンスが隠れると、イノシシは警戒せずに入ってきやすくなる為、伸びる前に草刈りをして人が管理していると感じさせることが大切。畑での作業よりも周囲の草刈りに時間がかかっているが、初期除草も生育もうまくいっています。前作の麦は豊作だったが、大豆も良い収穫になりそうです。効率化により、多くのものを作り多くの方に提供できるよう努めて参ります。と述べられました。
農業部野菜班の山口さんはヘチマ、サツマイモ、落花生を担当。現在収穫の時期を迎えているとのこと。美しい自然環境の中で季節が移り変わっていくのを感じながら、作物が日々成長していくのを見守るのはとても楽しく、農業と言う尊い仕事に従事させていただいていることに日々幸せを感じている。しかし楽しい事ばかりではなく、失敗してしまうこともあるが、精一杯の愛情を注いで苦労を惜しまず丁寧にお世話をしてあげることで、作物たちも私たちの思いに応えて元気に力強く成長してくれ、育ててくれてありがとうと言ってくれているような気がします。また、収穫するときには感謝の気持ちが自然に湧いてきます。豊受自然農では農薬化学肥料を一切使わない農業を実践しており、食の安全が脅かされている昨今、由井先生のXでの発言に対する反響の大きさからも、国民全体にも徐々に食に対する関心が広がってきています。豊受自然農に対する期待の高まりも感じており、その期待に応えられるよう全力でがんばって参ります。と述べられました。
渡邊さんからは霊性農業から経験されたことについて発表いたただきました。2年連続大根の担当しているが、昨年はなかなか大根が成長せず、虫に食べられ、多くが小さいうちに消えてしまい悲しい思いをしました。そこで霊性農業にある、「全ての命を大切に敬う」という部分から、どうしたら少々虫に食べられても大根は大きく育つことができるだろうかと仮説をたてました。おそらく成長初期の段階で弱っていたのではないか、生きる力が弱すぎたせいで、虫に食べつくされてしまったのだろうと考えました。昨年の種まきをした時期を思い出し、今年は気温が30度程までに落ち着き雨の降る直前に種蒔きすると、すぐに発芽してくれ1週間後には立派な本葉がそろい、元気に成長してくれました。虫も大根の葉を食べることができ、大根も無事に育ってくれていて一安心しています。生きとし生けるものを全てを敬い、感謝して百姓を続けさせて頂きたいと願っています。と締めくくられました。
加工部、横田さん、野口さんからは、身近に実践できる食のセルフメディケーションについて発表頂きました。豊受の食品は安心安全なだけではなくて、食べる人の心・体・魂を癒す働きのある食品です。『サンキューブ』の配合はとらこ先生が食料危機で食べ物が手に入らなくなったときに、皆さんが栄養失調にならないようにということをよく考えて独自の配合で作られた完全食スーパーフード。
豊受の全ての商品は砂糖の代わりに有機の蜂蜜、豊受の有機のみりん糖、ハーブの酵素を甘みとして使っています。こういったものを普通に商品の中に入れているというのは凄いことあり、先生の食べ物に対する心意気、熱意というものがひしひしと伝わってきます。加工でこういった商品、体に良い商品を
提供できるということに誇りを感じています。豊受の「薬師シリーズ」の『病知しらず』、『がんしらず』、この夏大人気だった、『効果・コラー!』を紹介いただきました。
洞爺農場の米丸さん。
洞爺農場では1番標高の高い場所ではチコリーやジャガイモなどを栽培。チコリーは気温が下がってくるこの時期掘出します。花が咲いてくると根が硬くなってしまう為、種蒔きの時期の調整もしている。細く切り乾燥、焙煎すると粉末のチリコーヒーや加工品の原料となります。自然に囲まれ種まきから収穫をするところまで作業していると、人間が作ったものだけに囲まれている中では感じることのできない感動があり、自然への畏敬の念も生まれ、生きるということそのものに感謝したくなります。生きものの遺伝子を操作してしまうような行為は冒涜であり本来はやっていけないことだと思います。自然の恵みそのまま大切にする豊受自然農をよろしくお願いいたします。と締めくくられました。