「普通の16才として生きたい ~性的強迫観念との戦いを支えたホメオパシー療法実践報告~」井上真由美

はじめに
9歳の時初めて手にしたコミック雑誌の過激な性的描写の影響を受け、性の強迫観念に苦しむ少女に対しホメオパシー療法の実践を行った。それにより得られた効果と残された課題について報告する。

実践内容
本人が母親以外の人間との直接・間接的接触が不可能なため、直接本人と話すこともできず、母親との電話による通信相談によりレメディー処方を行った。(H6.9.29~H17.5.9まで計6回)。主なレメディーはMed. Syph. Orig. Stram. Anac. Calc. Cench. Merc.で、後半はベイリーフラワーエッセンスの併用も試みた。

結果
初回相談時の症状として ・性的なことがいつも頭から離れない。自分の行動をコントロールできるか自信がないので、24時間ビデオカメラで自分を録画監視している。

・夜にパニックを起こして母親に暴言暴力を振るう。
・昼夜逆転。
・生きていることが辛くて死にたい。
・1年近く部屋に引きこもり窓も開けられない。
・母親以外の人と会うことも話すこともできない。

というものがあった。 しかし6回の相談によりビデオが必要と無くなり、昼夜逆転が改善、母親に感謝の気持ちを伝えられるようになり、一年ぶりに海まで外出することができた。ただし、性的な強迫観念からは解放されておらず、常に淫らなイメージに思考が支配され苦しみ続けている。

考察
この少女を縛り付けていた鎖は少しずつほどけてきているが、幼い頃に植えつけられた性の情報は根深く影響を残しており、今後も長期に渡るホメオパシーによる心と体のケアを必要としている。

発表者

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