インドにおけるホメオパシーの現状と最近の研究 – 高希釈の効果: 生物学的影響として、二つの実験と三つの症例を発表いただきました。
最初にインドにおけるホメオパシーの現状として、国に認められた登録ホメオパスは20万人を超え、毎年1.2万人のホメオパスが増えていることを報告。
次に一つめの実験として、関節炎に対してRhus-t.Caust.がどのように作用するかというものを紹介。
まずラットにアジュバントを接種して関節炎にし、オープンフィールドアクティビティテストと傾斜床法で測定。 アジュバント接種のみのマウスは、明らかに炎症と痛みがある結果になり、アジュバント接種ののちにレメディーを投与したマウスは、何もしていない健康なマウスとほとんど差がない結果が出た。このことからレメディーの関節炎への効果に加えて、レメディーは動物に影響を及ぼすことも証明された。
二つめの実験は、離れた場所にある2つの植に、ヒートショックとホメオパシー治療の効果が水を通じて伝わるかどうか、コントロール実験を実施。
ササゲを使用し、離れたところに配置した鉢の葉を水で浸漬したビーカーとポリエチレンチューブにて接続。そしてカンサリス(原物質)を用いて熱ストレスを与える。一部のササゲには熱ストレスを与えたのち、Canth.200Cを投与。
結果、熱ストレスを受けた植物と、接続された熱ストレスを受けていない植物には、葉タンパク質プロファイルにおいて顕著な類似性を示した。また、Canth.200cで治療を受けた植物と、水のチューブでつながっているだけで何もストレスを与えていない植物のタンパク質プロファイルも同様に類似性を示した。
これは、植物におけるあらゆる治療効果は、水を介して同じ種の別の植物に伝達される可能性を非常に明確に示していることが考察される。
つまり、水は非常に重要な役割を果たしており、例えば新生児にレメディーを投与する際には、母親がレメディーを摂取し、母乳を通してレメディーを与える有効性を示唆している。
次に蜂窩織炎の症例。ひどい炎症から皮膚が破裂して膿が出ていたのが、レメディー投与から皮膚症状が好転し、浮腫も改善した。
デング熱のケースでは、血小板の数値が著しく低下している状況に、Bry.を投与の後、ゆっくりと血小板の数値が上がり、正常値まで回復する2ケースを紹介。この時に血小板の点滴も行ったが、点滴では回復しなかった。また、他のレメディーも投与したが、Bry.が最も良い結果をもたらした。
最後に、30か国近くを旅してホメオパシーの講義をした時のスライドを紹介。
発表後には由井寅子名誉会長による質疑応答が行われた。
素晴らしい研究発表をありがとうございました。