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「国難の現実を知り自らできるベストをつくそう~薬草、伝統薬専門家の立場から「薬草、伝統薬専門家の立場から」 小谷宗司(信州大学農学部 元特任教授)

小谷宗司先生はzoomで生薬への思いをお話してくださいました。

薬剤師の立場から、現代の日本では軽微な疾患でも安価に高度な医療を受けられ、国民もすぐに医療、薬、病院へ行くことに対しての疑問を持ったとのこと。これは医療費の逼迫を引き起こす可能性をはらんでいます。
対して昔、ご先祖様、古人(いにしえびと)と言える人々は、自然に対する深い知見があり、薬草の知識をすべての国民が周知、実行していたのです。季節の薬草を採取、乾燥、加工、保管し、それを必要時に使用していました。

ところが現在は医療に依存しており、言い換えれば自分の命を医師、医療機関に依存していて、このことは非常に危険と感じています。

例えば、80歳過ぎまで元気に生きられるということは、若い頃の過ごし方=自然のものを取り入れていということ。今の80歳以上の方の若い頃は、戦前、薬や食べ物がなかったため、自然のものを取り入れ、その結果強い体が作られました。

セルフメディケーション=自分の体は自分で管理し、便利なものに依存しないということ。
しかし残念なことに、いろんな形で依存体質というものがあり、病院、診療所、薬の原材料は8割を中国に依存しています。

薬の原料に関しては、このままではいけないと、種まきから育成、収穫、そして医薬品製造までを国内で完結させる取り組みも行っています。

これまで、大学の特任教授、薬剤師会専務理事、協会の理事などの立場から、農水省の担当官との直接議論や、厚労省の担当者から今後の医療体制の在り方など教わる機会がありました。それらの経験から、生薬、自然の恵み、いわゆるわれられの身近なもの、私たちの先祖が自らのセルフメディケーションのために構築してきたたいへん貴重な財産、知見、知恵、こういったものを見なおされるだけでなく、実施していかなくてはならない、そんな社会環境に向かっていると確信しています。

自分が感じてきた日本の伝統医療の概念と、とらこ先生が指導するホメオパシーの医療制度に対して大変共感し、これからもとらこ先生の後をついていこうと決めた、と力強い決意も示してくださった発表でした。

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発表者

小谷宗司のアバター 小谷宗司 薬剤師/信州大学農学部(薬草栽培)元特任教授

昭和52年:東京薬科大学卒業。同年医薬品メーカー入社。
平成15年:取締役製造部長を経て退職し、ライフワーク達成のためのNPOを立ち上げる。
長野県薬草指導員、長野県薬草生産振興副組合長、 信濃生薬研究会会員、日本生薬学会会員、日本薬史学会会員。
著書に『花かおる御嶽山』(ほおずき書籍)、『木曽の昭和史』(郷土出版社 共著)などがある。

平成24年9月長野県製薬株式会社復帰(製販部品質保証部)、平成25年4月公益財団法人東京生薬協会「国内薬用植物栽培事業委員会」委員として全国における薬用植物栽培普及に尽力。

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